鉄道の運行管理に関する重要情報の伝達や、お客様への迅速な情報提供のために、指令所・列車間での円滑なコミュニケーションを確保するための通信環境の構築・整備が急務となっています。
従来のアナログによるシステムのデジタル化を行うことで、ノイズに強く通話品質の安定した音声通話が可能になるとともに、通信の秘匿性も向上します。
また、音声の送受信を同時に行える複信方式を採用したことで、列車・運転所間における情報伝達を円滑にします。
2004年度より総務省では、電波資源の有効利用を促進する「周波数再編アクションプラン」を策定し、デジタル化を推奨しています。
また昨今、鉄道業界においては、従来にも増して「安全性の確保」や「公共性の確立」などが求められています。
鉄道の運行管理に関する重要情報の伝達や、お客様への迅速な情報提供のために、指令所・列車間での円滑なコミュニケーションを確保するための通信環境の構築・整備が急務となっていました。
導入年月日 平成27.12~ 順次設置
本システムは、NECのデジタル無線システムを採用し、従来のアナログによるシステムのデジタル化を行うことで、ノイズに強く通話品質の安定した音声通話が可能になりました。また、通信の秘匿性も向上しました。
また、音声の送受信を同時に行える複信方式を採用したことで、列車・運転所間における情報伝達を円滑にします。
①デジタル無線の採用
従来のアナログ無線では、伝送路上で受けたノイズがスピーカからそのまま出力されるという難点がありました。
今回、デジタル無線を採用することで、伝送路上で音声にノイズが発生しても、受信側で修正が可能となります。これにより、ノイズに強く通話品質の変動が少ない安定した音声通話を実現します。
さらに無線伝送の音声信号にデジタル暗号処理をかけることにより、通信の秘匿性も向上します。
②複信方式の採用
従来は、運転所・列車間の通話者が同時に会話のできない単信方式を採用していました。
今回、複信方式を採用することにより、音声の送信・受信が同時に行えるため円滑な情報伝達が可能です。
③既設ケーブルの流用
中央制御装置・基地局間や各基地局間をつなぎ、信号を伝送する「アプローチ回線」に関して、既設の通信メタルケーブル設備を活用することにより、列車無線専用の光ケーブルなどの新設が不要となりました。
これにより、投資費用の削減を実現しました。