フリーアドレスとは?利点や欠点・導入時の6つの手順について詳しく解説!
近年では多くの企業が社会情勢の変化に対応するため、フリーアドレス制のオフィス環境を導入する企業が年々増加してきています。
しかし、単に長机や椅子を並べるだけでは、予想していた通りの効果を得ることが難しい場合があるのも現状です。
当記事では、フリーアドレスにおける利点のみならず、フリーアドレスにまつわる欠点や、更には導入手順について詳しく紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
フリーアドレスとは何か
フリーアドレスとは、フロアに長机や椅子が配置され、従業員が自由に座る場所を選んで仕事をする様式です。
多くはモバイルワークを中心とした職場で採用されており、社員にノートPCを提供したり、全てのフロアにWi-Fiを導入したりすることで、どのエリアでも仕事ができるように工夫しているオフィスも増えつつあります。
フリーアドレスが浸透するようになった背景
働き方改革
近年の働き方改革により、仕事場の整備や在宅勤務などの柔軟なワークスタイルが進みました。
特に最近では、仕事場として会社か在宅のどちらかではなく、外部のレンタルオフィス施設を活用する様式も一般化してきています。
現在では、スマートフォンとパソコンさえあればどこでも仕事が可能であり、コミュニケーションツールの発展により、現地に身を置かなくてもビデオチャットを通じて情報の共有やオンライン会議が行われるようになりました。
ネットワークの技術革新
ネットワーク機器の通信の高速化や高度なネットワーク技術の進展により、働く場所を選ばないリモートワークが可能となりました。
以前は仕事場に出勤しなければ仕事ができないという環境から、パソコンさえあればどこでも仕事ができる環境へと変化している事も理由の一つに挙げられます。
フリーアドレスの利点
空き空間の有効活用につながる
在籍している従業員のために必ずしも全員分の座席を置く必要がなくなり、空いた空間の有効活用が容易になります。
空いた空間を打ち合わせエリア、集中エリア、リラックスエリアなどとして活用し、より機能的な仕事場へと変革することもできます。
これにより、コストの削減のみならず、作業効率の向上が期待できるだけでなく、社員モチベーションの向上にも期待が望める様になるでしょう。
業務を効率化できる
座席が自由化されるので、個別の固定席を使っていた時と同様に、机の上に書類などを置きっぱなしにできなくなります。
したがって、オフィスを綺麗にする習慣がつくだけでなく、文書の電子データ化やオンライン会議システムの導入などによるペーパーレス化が一気に進むことでしょう。
更に、ペーパーレス化は、文書のデータ化によって文書の検索や、社内の情報共有が容易になる効果をもたらし、業務の効率化がより一層進めやすくなります。
他部署との交流が生まれる
いままで関わり合いのなかった部署の人と同じエリアに座るタイミングもあります。
初対面の人と隣になったからといって、ただちに交流を深める必要はありませんが、ふとした話し合いをきっかけに親しくなり、そこから新たな話題やアイデアが生まれる可能性も十分考えられるでしょう。
社員モチベーションが上がる
オフィスが綺麗になり、他部門との交流が進み新たなアイデアなどが生れてくる環境は、社員のやる気を向上させ生産性アップにも役立ちます。
それは人財採用面でも大きな武器になります。
フリーアドレスの欠点
導入に初期費用がかかる
パソコンやタブレット、Wi-Fiの整備、また外部とのネットワークセキュリティ対策などを整備する必要があります。
先のコスト削減に対して、新たに発生する初期費用やランニングコストを算出し、事前に導入計画を話し合っておきましょう。
仕事に集中できない社員が生まれる可能性がある
フリーアドレスによって毎日の作業環境の変化が、逆に集中力の妨げになる場合が想定されます。
集中エリア、個別ブースを設けるなど、社員が一人で集中できるような空間を創出することが重要です。
フリーアドレスの導入手順や注意点
導入目的を明確にする
何のために、どのような効果を得るために導入するのか事前に話し合っておくことが重要です。
導入後の業務や、導入した後で予想される変更点、それによって得られるメリットなどについて、具体的にまとめておきましょう。
上記がまとまった段階で、部署ごとの業務特性やスタイルを考えて、導入部署を決める流れがよいでしょう。
導入する対象部署を決定する
従業員の業務内容や役割、作業スタイルに基づいて、導入する部署やチームを選定しましょう。
また、導入にあたっては従業員の意見やフィードバックを収集し、参加意欲の高いメンバーを選ぶことも重要です。
レイアウトを決める
仕事場内の家具の配置や机の配置を、効率的で使いやすい環境を意識して検討して作りましょう。
協力のしやすさを考慮し、チームや部署ごとに近接した配置にすることがポイントになります。プライバシーを保持するための個別ブースやリフレッシュスペースの設置も検討してみましょう。
環境を整備する
必要なツールや設備を整え、従業員がスムーズに仕事ができる環境を整えましょう。ノートパソコンやモバイルデバイスの提供、Wi-Fiの整備、通話ツールの導入などが重要です。
また、必要な空間や什器を準備し、作業環境の快適さや効率性を向上させましょう。
運用ルールを策定する
従業員の着席や予約方法、共有空間の利用ルール、機密情報の取り扱いなどを明確に定めましょう。
また、騒音やプライバシーへの配慮、共有作業場の整理や清潔さの維持などもルール化しておきましょう。
社内にルールを浸透させる
従業員に対して適切なトレーニングや説明会を実施し、使用時のルールを共有しましょう。
さらに、定期的なフィードバックの機会を設け、従業員の意見や課題について適宜洗い出せるようにしましょう。
まとめ
フリーアドレスとは、フロアに長机や椅子が配置され、従業員が自由に座る場所を選んで仕事をする様式です。
これにより、空いた空間を有効的に使えるだけでなく、業務の効率化や他部署との交流促進などが期待できます。
そこで、削減されるコストと新たなコストを洗い出し、もっとも効率的で生産性向上に繋がる導入計画を練り上げることが大切です。
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