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ソリューションコラム

オフィスコミュニケーションの必要性と活性化に向けた取り組みを解説

オフィスコミュニケーションが、より重視される時代になりました。コロナ禍でのリモートワーク普及の反動もあるのでしょうが、多様な意見を交えた課題解決や働きやすい職場づくりに向けて、社員同士のコミュニケーションの大切さが再認識されています。

ところで、オフィスコミュニケーションを活性化するためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。コミュニケーションがすすむ職場づくりには、オフィスのレイアウトや机や椅子の配置といったハード面の対策が欠かせません。

そこで本記事では、オフィスコミュニケーションが必要な理由や効果、会話が活性化する仕掛けづくりや実施時の注意点をお話しします。オフィスでのコミュニケーション活性化を検討している企業の方はぜひご参考ください。

今オフィスで求められているコミュニケーションの新たな形とは

近年、特に部署や上下関係を超えたコミュニケーションが、より重要視されるようになりました。

というのも、オフィスで働く社員は実は知識と情報の宝庫だからです。社員同士が、コミュニケーションを通じて知識と情報を交換すると、一人ひとりのレベルアップにつながります。さらには、部署を横断した課題解決や新たなアイデアの創造につながると考えられるようになりました。

しかしながら、それぞれの社員が持つ知識と情報は、雑談を含めコミュニケーションでしか交換できません。だからこそ、自然とコミュニケーションが促進されるような空間レイアウトやワークスペースづくりが重要視されてきました。

オフィスコミュニケーションを活性化して得られる効果

オフィスにおけるコミュニケーション活性化の効果は、業務の円滑化、課題解決の前進、働きやすいオフィスづくりの3点です。

情報共有が促進し業務の円滑化につながる


オフィスコミュニケーションが活性化すると、業務指示や情報の共有がスムーズに行われ、業務の円滑化につながります。また、経営理念や営業方針といった事業の根幹をなす事柄の浸透にも一役買うことでしょう。

さらに、従来の部署別に配置されたオフィスレイアウトを見直すと、社内を横断するようなコミュニケーションが促進され、部署をまたぐような業務のシームレス化が図れます。

業務上の課題解決の糸口となる

「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがありますが、コミュニケーションを通じて複数の考え方が交わることで、課題解決の糸口が見つかったり、新たなアイデアが生まれたりします。

また、コミュニケーションを積極的に行うと、お互いの立場の理解や、知識や情報が増えることによる業務遂行能力の向上につながることも。また、社員一人ひとりのレベルアップが、課題解決に向けて一歩前進することが期待できます。

働きやすいと感じるオフィスに生まれかわる


社員の定着率向上に向けて、働きやすいと感じるオフィスづくりという考え方も重視されてきました。一人で問題を抱えて苦しむより、身近に相談できる相手がいて、かつ解決に向けたヒントが容易に得られる職場のほうが働きやすいですよね。

もちろん、社員が抱える問題は業務上だけではありません。プライベートの悩みを気軽に相談できる環境も大切です。さらにコミュニケーションが活性化した職場では、社員の異変にも気付きやすくなります。

コミュニケーションの活性化に向けたレイアウトや仕掛けとは

コミュニケーションの活性化に向けた、レイアウトや仕掛け・工夫をまとめてみました。

パーティションを撤去して広々としたオフィスをつくる


各従業員の自宅のパソコンや出先で使うモバイル端末、コワーキングスペースのパソコンなど、業務が行われる場所や端末が増えるほど、情報漏洩の経路が増え、盗み見や端末盗難、通信傍受などによる漏洩のリスクが高まります。

明るく過ごしやすいオフィスづくりは、パーティションを撤去して広々とした空間をつくることから始まります。

働く社員を中心とした開放的なオフィス空間づくりは、オフィスランドスケープ(office landscape)といい、ドイツで生まれた概念です。開放的な空間ではコミュニケーションが活発となり、社員の満足度や生産性を高める効果が期待できます。

パーティションで区切るのをやめると、レイアウトが容易となるだけではありません。調度品が少なくなりコスト削減につながる、あるいは組織変更にともなう引越し・移動が少なくなるメリットもあります。

動線に配慮したエリア分けを行う


広々とした空間となったオフィスのレイアウトのポイントは、社員の動線を考え、より多くの社員が接触できるようにエリア分けを行うことです。

誰もが必ず通る入り口付近に、雑談に加われるような休憩スペースを設け、コピー機やゴミ箱を1ヶ所にまとめてかつオフィスを回遊しながらたどり着けるようにすると、コミュニケーションの機会が増えます。

最近ではフリーアドレスを導入する事例も増加


最近では、フリーアドレスを導入するオフィスも増えてきました。フリーアドレスとは、個々の社員が決まった席で仕事をするのではなく、ノートパソコンや資料を好きなスペースに置いて仕事をする方法です。

フリーアドレスにすると、日々異なった社員とコミュニケーションする機会が得られるだけでなく、気分によって席を変えることによるストレスの軽減効果が期待できます。また、オフィス美化にも一役かいます。

コミュニケーション不足を解消するツールやスペースも導入


レイアウトを見直すほか、コミュニケーションが活性化する取り組みも必要です。コミュニケーションボードを設置し、社内報の掲示や、サークル仲間募集などの情報を発信する場を提供します。コミュニケーションボードを設置する際は、個々が読んでおしまいとなる社内ネットワークの掲示板ではなく、立ち止まって雑談が進むようにアナログの掲示板を活用しましょう。

スペースに余裕があれば、ヨガやeスポーツなど軽く体が動かせるようなエリアを設けてはいかがでしょうか。体を動かし気分をリフレッシュすると、会話がはずみ新しい発見やアイデアが生まれることもあります。

オフィスのレイアウト見直しに際し注意すべきポイント

コミュニケーションの活性化に向けたレイアウトや仕掛けを導入する際に注意すべきポイントは、セキュリティと多様なニーズへの配慮です。

オフィスのセキュリティ管理をより厳密に


オープンなオフィスは開放的になる反面、部外者の立ち入りに気付きにくくなる、あるいは機密性の高い情報が多くの社員の目に触れやすくなるデメリットもあります。

オフィスのレイアウトを見直す際は、同時にセキュリティレベルを上げ、部外者が入れないようなエントランスシステムに変更するとよいでしょう。また、フリースペースでは機密情報を扱わないなどのルールづくりが必要です

多様なニーズへ配慮し個人用スペースも用意する


なかには広々とした空間では仕事がやりにくい、集中できないという意見もあります。このため、個人用スペースの確保が必要です。

多様なニーズに応えるには、個々の社員が自分の意志で作業スペースを選べるABW(Activity Based Working)を導入するとよいでしょう。オフィスコミュニケーションの促進と、個々の生産性向上を両立できるオフィスが実現します。

まとめ

オフィスコミュニケーションの活性化は、円滑な業務運営や新たなアイデアの創造、あるいは働きやすい職場づくりに効果があることがわかりました。また、SNSの普及により情報の真偽の確認、情報の取捨選択が重要となった今こそ、フェイス・トゥー・フェイスのコミュニケーションがより大切になっているのではないでしょうか。

オフィスでのコミュニケーションの促進の第一歩として、パーティションを取り払った開放的な空間づくり、動線に配慮したエリア分けといった対策からスタートしてみましょう。


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