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ソリューションコラム

小規模オフィスにも適応!オフィスレイアウトパターンについて解説

昨今目まぐるしく変化する社会情勢の中、各企業は対策の1つとしてABW(Activity Based Working)やフリーアドレスの検討などオフィス環境の働き方改革を検討されている企業が増えてきています。 オフィスレイアウトを最適化することで従業員の生産性向上につながると同時に社員のストレスを減らすことで従業員満足度(ES)向上にもつながります また、近年では就職先を決めるポイントに「オフィスの雰囲気が良い」ことが上位ランクインしていますので、オフィス環境の整備は採用にも繋がります。 しかし、どういったオフィスレイアウトで実現できるのか?悩んでいる方は多いのではないでしょうか。本コラムでは、オフィスレイアウトを考える際の注意すべきポイントと各コンセプトに合わせたおすすめオフィスレイアウトパターンをご紹介します。

オフィスレイアウトに必要な計画

 オフィスレイアウトを変更するには①ゾーニング、②動線、③寸法の各計画をする必要があります。ぞれぞれの計画は独立して考えるのではなく、同時進行していくことが多いです。

1. ゾーニング計画


 ゾーニングとは、社員の人数や業務内容に合わせて、オフィス内に複数のエリアを作ることです。オフィスレイアウトを考える上で欠かせないゾーニングは、その後のコミュニケーションの取りやすさや働きやすさなどに大きく影響します。
 ゾーニング計画をする際は、業務内容が近いグループは隣にするなど業務効率を考えながら配置する必要があります。また、ワークスペース以外に「会議室」や「応接室」「休憩室」「収納スペース」なども確保する必要があります。

2. 動線計画


 オフィス内での社員の移動経路を設計することを動線導線計画といいます。例えば、「コピー機などの共有設備へのアクセスをスムーズにする」「トイレや給湯室への動線配置」などが挙げられます。動線に問題があると目的地まで迂回しなければならなくなったり、通路が狭往来しにくくなったり、など、大きく作業効率が下がることになり、社員のストレスの原因にもなります。動線計画がしっかりできていれば、社員間のコミュニケーションも上がり、より生産性向上が期待されます。
ほかにも避難経路や非常口への動線作りも忘れずに計画の中に入れるようにします。

3. 寸法計画


 ワークスペースでの通路の幅や、家具と家具の幅、家具と壁の通路の幅など確保する計画を寸法計画といいます。スペースに余裕がないオフィスでは作業効率が減少するだけではなく、社員のストレスの原因にもなります。快適なオフィス空間作りには十分な通路の幅を確保する必要があります。

一般的に下記のような基準でオフィスレイアウトを計画するようにしましょう。

A メイン通路 :160cm
B デスクとデスクの間 (デスクを横並びの場合):90cm
C 座席と座席の間(背面同士が座席がある場合):160cm
D 座席と壁の間(座席後ろに通路がない場合):90cm
E  座席と壁の間(座席後ろが通路がある場合):160cm
F  収納と座席の間:150cm

オフィスレイアウトパターン6選

ここではオフィス空間作りの参考になるレイアウトパターン6選ご紹介します。

1. 対向型レイアウト(アイランド型レイアウト)


 最も一般的で無駄のないオフィスレイアウトなります。チームや部署毎でデスクを向かい合わせ、常にお互いの状況を確認し、コミュニケーションを取りながら業務を進めることができます。
・メリット
▶チーム毎のコミュニケーションが取りやすい
▶最小限スペースで有効活用が可能なため、オフィス面積を効率的に使用することが可能また、部署毎に座席が島になっているため、他部署からみるとわかりやすい。
・デメリット
▶コミュニケーションが取りやすい反面、プライバシーの確保が損なわれやすい
▶部署毎もしくはチーム毎でまとまるため、他社員とのコミュニケーションが取りにくくなる。

2. 並列式型レイアウト


 学校の教室のように全員が同じ方向に向かって座るレイアウトです。全員が向かう方向にはチームリーダーや部門長になりますので、指示伝達がしやすくなります。
・メリット
▶プライバシーの確保が取りやすい。
▶管理者が一番後ろに座ることでチーム全体の把握がしやすくなる
・デメリット
▶横並びすることでプライバシーを確保する代わりに、メンバー同士のコミュニケーションが取りづらくなる。

3. 背面型レイアウト


 対向型レイアウトの反対でメンバー同士が背を向けて配置するレイアウトになります。このレイアウトでは、他のメンバーの視線を感じることなく作業に集中できるレイアウトといえます。また、メンバー同士が後ろを向けば会話ができるので、コミュニケーションも取りやすくなります。
・メリット
▶集中しやすくプライバシーの確保もしやすい
▶コミュニケーションが取りやすい
・デメリット
▶スペースを大きく消費し、他社員から見たときに部署やチーム毎の区切がないため分かりにくい
▶チームリーダーが全員の状況を把握しにくい

4. フリーアドレス席型レイアウト


 固定席にせず自由に座席を選択できるレイアウトになります。最近ではリモートワークの普及やABWを取り入れる企業が増えてきているため、このレイアウトは注目が集まっており、ニューノーマル時代にはフリーアドレス席が最も適しているレイアウトといえます。
・メリット
▶気分転換ができ、モチベーション向上に繋がる
▶その日の業務内容によって、集中したい時やコミュニケーションを取りたいときなど自由に座る席を選べ、業務効率に繋がる
・デメリット
▶どこでも業務可能にすることが必要なため、薄型ノートPCの配布が必要
▶紙媒体や書類を多く使用する業務には向いていない
▶在席管理の工夫する必要がある(行先が表示される仕組みの展開など)
▶運用ルールを決める必要がある  

5. ブース型レイアウト


 パーテーションやパネルなどで座席を囲み、周囲から隔離されたオフィスレイアウトになります。周囲から視線や雑音を遮断することで、集中が必要な業務に向いています。また、フリーアドレス席の一部分をブース型にすることによって、社員の業務内容に合わせたレイアウトにも応用することができ、作業効率の向上に繋がります。
・メリット
▶集中しやすい環境をつくることができる
▶アイデアを考えるとき、やエンジニアやクリエイターのような高い集中力が必要な業務に適している
・デメリット
▶スペースを多く使う
▶他のチームメンバーとのコミュニケーションが取りづらい
▶チームリーダーは全員の状況を把握しにくい

6. クラスター型レイアウト


 デスクを1列ごとに向きを変えて反対配置するレイアウトになります。オフィスによっては列と列の間に仕切を設置することで周りから視線を遮断することができ、より集中しやすい環境を作ることが可能です。
・メリット
▶プライバシーの確保かつチームメンバー同士がコミュニケーションを取りやすい
▶個人の作業スペースを確保しやすく、設計者やデザイナーなどの業務に向いている
・デメリット
▶一席あたりのスペースを大きく消費する
▶席ごとに独立するため、回線の配置やレイアウト変更に伴う設置の難易度が高い
 弊社ではフリーアドレス席型レイアウトを採用しています。執務エリアを減らし、議論、アイデア創出、チームワーキングができるスペースを倍増しました。その結果として、社員同士のコミュニケーションが活性化し、集中エリアでの作業で資料作成など効率化でき、リフレッシュエリアで気分転換と社員交流に繋がりました。

オフィスレイアウトを変更する時の注意点

各法令をおさえたレイアウト


 オフィスレイアウトに関連する法律は主に「建築基準法」「消防法」「労働安全衛生法」などがあります。廊下の広さ規定や消火器の設置、スプリンクラーや避難器具の配置などが義務付けられています。
こういった専門知識をすべて把握するのは難しいため、専門業者に協力してもらい各法令を意識した計画を作成することが大切です。

ワークスペースの確保、業務内容に合わせたオフィスレイアウト


 一般的に必要なワークスペースは1人あたり6㎡、デスク面積においては120cm×65cmといわれています。しかし、業種や働き方によって必要なワークスペースが変わるため、自社に応じたレイアウトを構築する必要があります。
例えば、営業職社員が多く、かつ、外回りが多い職場のオフィスでは小型のノートパソコンでの作業が多いため、1人あたりの執務スペースを小さくしたフリーアドレス型レイアウトが向いています。
一方、技術職や内勤スタッフが多いオフィスで、大型の固定PCを使用する場合や、多く書類を扱う職種では標準より広めの執務スペース、対向型レイアウトが向いているといえます。

社員のプライバシーの配慮


 オフィスレイアウトを考える上で社員のプライバシー確保にも配慮する必要があります。特に小規模オフィスではプライバシーについて優先順位を下げがちですが、プライバシーが守られてないオフィスでは社員のモチベーションの低下、集中力の低下、生産性が低下に繋がります。パーテーションや仕切りをうまく利用して、プライバシーを保ったスペース配置を計画しましょう。

書類や備品の管理を見直す


 オフィスレイアウトを変更する際は書類や備品の管理を見直す機会にもなります。個人で持つ必要がない書類や備品を共有化して集中管理したり、頻繫に使わない資料などは倉庫で一括管理するなどのペーパーレスをすることでオフィス内の環境が整いオフィスのスペース削減にも繋がります。

おしゃれなオフィスデザインのポイント

会社のイメージやコンセプトにあった空間デザイン


 会社のイメージカラーを取り入れた内装にしたり、環境問題に取り込んでいる企業ではSDGsを意識した家具・什器選びなどがあります。
 特に会社の「エントランス」は最も重要な場所になります。壁紙や床のカラーリング、植栽、などをデザインすることでお客様に会社の企業イメージやブランドをアピールする場として活用できます。

おしゃれな家具選定


 予算や工事のスケジュールの関係で内装を大きく変えられない場合は、使用する家具をおしゃれにすることでオフィスのイメージをガラッと変えることができます。無機質の事務用品ではなく、木目やファブリックを用いた柔らかな質感の家具にするだけでもオフィスが洗練された雰囲気に仕上がります。

リフレッシュスペースを設ける


 執務スペースのみではなく、社員がリフレッシュできる空間を設置することもオフィスデザインのポイントの1つです。リフレッシュスペースでは普段コミュニケーションが取れない他部署の社員と交流ができ、従来のオフィスとは違う環境を社員同士で楽しむことで士気の向上や新しいアイデアの創出にもつながります。
 社員が「会社に出社したい」「お客様を自分の会社に呼びたい」といったオフィス作りをすることで社員のモチベーションと生産量が上がり、お客様へのブランディング効果にも役立ちます。

まとめ

 オフィス移転・オフィスリニューアルを機に新しいオフィスレイアウトを検討する中で「どうすれば」や「どこから始めればいいかわからない・・・」と思われている方も多くいると思います。その際はまず専門業者に依頼することがおすすめです。
弊社では、自社実践で培った経験と100社を超えるオフィス構築支援の実績をベースに、働き方改革を実践できるオフィスのデザインとプランニングが実施可能です。
お客様の課題を基にオフィスコンセプトを作成し、トータルサポートすることができます。
例えば、
・オフィス内の集中エリアやコミュニケーションエリア等のゾーニング
・オフィスのデザインと機能性を兼ね備えた什器の選定
・健康経営やコロナ対策等の具体策検討
・ICTを活用した効率性の向上策立案等オフィスデザインの実施と具体的プランニング
・間仕切・内装工事(OAフロア・クロス・カーペット・トイレ改修)の設計・工事
・オフィスチェア・デスク・キャビネット等の什器手配
・照明器具・ブラインド・グリーン等のインテリア手配
・電話・電源・LAN・セキュリティ等の通信設備工事の手配
・移転に伴う最適な新天地探し+オフィス空間作りによりES向上と生産性向上
…など
是非気軽にお問い合わせください。


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