タイ現地にてワーケーション形式の実践研修を実施しました。
<目的>
・成長と産業高度化が進むタイの現状や社会背景を知る
・企業視察や現地の文化に触れることで、体験的に学ぶ
・国際的な感覚や価値観を育むきっかけとする
・将来的に多様な場で活躍できる視野を持った人材の育成につなげる
<実施場所>
場所:タイ、バンコク
<実施日>
2025年11月5日(水) 〜 9日(日) 3泊5日
<参加者>
対象:中堅社員以上
合計:10名
<研修内容>
DAY1:企業視察、JETRO訪問
NECプラットフォームズ株式会社様 タイ工場
【ナワナコン工業団地】
〇視察内容:工場概要・事業説明、生産ライン(基板実装、組立、検査工程)の見学
〇事業概要:PBX(電話交換機)やビジネスフォン(Aspire等)の製造拠点
タイに進出する日系製造業のDX支援も展開
〇生産品目:電話交換機、ネットワーク機器、車載機器、プロジェクター、その他受託製品
〇高品質の維持・向上に向けた取り組み:日本と同等水準の品質維持に向け、重要工程には自動検査装置が導入され、工程管理の機械化と生産状況の見える化が進められていました。加えて、最終確認は熟練作業員が担うなど、自動化と技能の両面で品質を支える体制が印象的でした。
〇従業員のスキル・モチベーション向上施策:教育体制の充実によりスキル向上が継続的に図られており、年1回の技能コンテストで優勝者に日本研修を提供するなど、技能とモチベーションを同時に高める仕組みが運用されていました。海外拠点でも高い品質水準を実現するための人材育成・エンゲージメント施策が徹底されていると感じました。
当社の主要取扱製品の製造工程を見学することで、製品理解および品質に対する認識を一層深める有意義な研修となりました。
【バンヤプラク地区】
〇視察内容:事業概要説明、生産ライン(金属加工、溶接、塗装、組立)の見学
〇事業概要:オフィス家具(デスク、チェア等)および部品の製造・販売
〇生産品目:ストアディスプレイ製造、東南アジア市場向けオフィス家具・商業施設用什器等
〇多品種少量生産と高品質を支える現場の工夫:多品種少量生産をコンセプトにしながら、自動化と作業員の手作業を適切に組み合わせ、耐久性・デザイン性・塗装品質など高い品質水準を維持していました。進捗の見える化やライン間の補完対応、人材育成の徹底により、高品質を安定させる運用がなされている点が印象的でした。
〇タイにおけるオフィストレンド:タイのオフィス環境は日本と比べて10〜15年ほど流行の普及が遅れている一方、上下昇降テーブルの需要が出始めたのはつい最近であることを教えていただきました。また、オフィス運用は基本的に固定席が中心であり、日本とは異なる利用実態がある点を学びました。
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什器見学の様子
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サイアムオカムラスチール株式会社様 外観
【パトゥムワン区】
〇訪問内容:タイの一般情報、経済・政治情勢、投資状況および投資環境に関する説明
〇所感:人口約6,600万人・バンコク一極集中、日本同様の少子高齢化や労働力不足、洪水・地震など自然災害リスク、日系企業の進出や近年の投資動向といった特徴を整理でき、課題を抱えつつも戦略的に対応する姿勢が印象に残りました。
【ワット・ヤイチャイモンコン/ワット・マハタート/ワット・プラシーサンペット】
アユタヤ王朝の壮大さと栄枯盛衰を体感しました。象徴的な仏塔などは復元されている一方、戦争や侵攻で破壊された仏像が当時のまま残り、歴史の痛ましさや争いの爪痕を強く感じました。遺跡の規模の大きさと保存の難しさも含め、歴史の転換点を肌で学ぶ機会となりました。
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ワット・ヤイ・チャイ・モンコン 寝釈迦仏
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ワット・ヤイ・チャイ・モンコン 入口
象乗り体験
象乗りでは、高い目線で景色を楽しめた一方、想像以上の揺れや象の背中の硬さなど、実際に乗って初めて分かる感覚がありました。チップは象が鼻で受け取る形式で少し驚きつつ、貴重な体験となりました。
ウィークエンドマーケット
東南アジア最大規模のウィークエンドマーケットを訪問しました。MRT「Kamphaeng Phet駅」2番出口直結でアクセスしやすく、広大な敷地内に多様な店舗が集積する活気ある市場であることを体感しました。上野アメ横に通じる雰囲気を持ちながら、規模の大きさと品揃えの幅広さが特徴的でした。
自由時間中に地下鉄や高架鉄道のほか、トゥクトゥクを含む多様な交通手段に触れ、主要観光地へ比較的スムーズに移動できる点を体感しました。一方で、市内では各所で渋滞が発生している状況も確認しました。