市民サービスの向上と業務改善・業務改革
人口減少や超高齢社会等の課題への対応が急務となっている中、国ではデジタル技術の活用によるこれらの課題解決を推進しています。
昭島市においては令和4年度(2022年度)からの10年間を計画期間とした「昭島市総合基本計画」の基本施策「情報通信技術の活用によるまちづくりの推進」の中で「市民サービスDX」「庁内業務DX」を掲げ、市民サービスの向上や業務改善・業務改革に取り組んでいます。
窓口DXに向けて
DX推進の取り組みの中で、市民課が主体となって、市民の負担軽減と利便性の向上、わかりやすい窓口案内等の実現を目指し、「書かない・待たない・迷わない」窓口づくりに取り組んできました。
この取り組みの一環として、窓口業務の改善を検討するワーキンググループを設置し、「窓口利用体験調査」を実施しました。本調査では職員が市民の立場として窓口を体験し、窓口業務における課題の洗い出しを行いました。調査により明らかとなった課題の中で、「何度も同じ記入をするのが面倒」「庁内での滞在時間が長い」などの意見があがり、これらの課題解決に向けた具体的な施策として、「窓口DXSaaS」を活用した窓口業務改革の検討に入りました。
今回の窓口DXSaaSやRPAの導入には、市民との窓口の最前線である市民課が、窓口DXを業務に直結する“自分事”として捉えて取り組んでいます。20代~30代の若手をメインとしたワーキンググループを立ち上げ、他部署の仲間を巻き込むことで、庁舎内での窓口DXの気運を醸成することにつながったと思います。
また、NEC窓口DXSaaSと、庁内で既に利用ノウハウのあったWinActorを活用することで、効率的な基幹システムとの連携を実現しました。
昭島市の窓口業務にあったWinActorのシナリオ構築を東洋通信工業様が一緒になって考えていただいたことが、本システムのスムーズな導入を後押したと考えています。
ナビゲーション機能の活用
来庁者が、どの窓口に行く必要があるのか、どのような手続きが必要なのかについて、「NEC窓口DXSaaS」のナビゲーション機能を活用することで、整理してわかりやすく伝えることができます。
また、案内する項目がチェックリスト形式で表示されるため、窓口でも漏れの無い対応ができ、行政サービスの平準化が期待されています。
さらに、このナビゲーション機能を庁内で最大限に活用し、市民サービスのさらなる向上を図るため、ワーキンググループにて窓口対応が多い部署で連携を図り、来庁者が訪れた際に各課で発生する手続きを洗い出し、システムに反映する取り組みを進めています。これにより、漏れなくきめ細かなサービスを提供できるだけでなく、市民課単独の最適化にとどまらず、庁内全体の最適化を目指しています。
窓口DXSaaSの適用業務拡大
令和7年度(2025年度)は、窓口DXSaaSと住民記録システムの連動を開始し、証明書の受付だけでなく、転居・転出等住民異動に関する申請についても窓口DXSaaSで対応できるよう取り組んでいます。また、本システムを使用する部署を市民課だけでなく、市民対応が多い他の部署にも運用を拡大し、市民サービスの向上を目指します。
システム導入だけにとどまらないBPRを実践
さらに、システム導入だけでなく、申請書のレイアウト改善やフロアマネージャーの配置といったBPRにも着実に取り組んでいます。これにより、来庁者は申請書を書かずに済み、待ち時間が削減され、案内が分かりやすくなるといった効果が期待されます。引き続き、窓口DXSaaSの効果を最大限に発揮するとともに、窓口レイアウトの見直しなどの窓口BPRを通じて、市民サービスの一層の向上を目指します。
(昭島市 市民部市民課市民係 盛吉 翔太 様)
昭島市役所
所在地 〒196-8511 東京都昭島市田中町1-17-1
昭島市の概要(昭島市HPより一部抜粋)
昭島市は、豊かな緑と深層地下水100%の水道水を可能とする水と緑に恵まれた自然環境を大切にまちづくりを進めてきた結果、安全で利便性に富んだ都市基盤と、水と緑の自然環境が調和した快適な住宅都市として発展を遂げてきました。令和6年(2024年)5月には市制施行70周年を迎えました。
URL:https://www.city.akishima.lg.jp/
※本事例は、お客様の声に基づき作成しております。
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※記載内容は2025年7月現在のものです。
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