サイト内検索
ソリューションコラム

働き方改革を成功に導くオフィス空間とは|中小企業が実践すべき取り組み

働き方改革を推進するうえで、オフィス空間の見直しは必要な取り組みです。制度を整えるだけでは現場の課題は解決しにくく、従業員が実際に働く環境を変えることで初めて改革の効果が表れます。

本記事では、中小企業が職場活性化や生産性向上を実現するためのオフィス空間づくりについて、具体的なポイントや進め方を解説します。

働き方改革は制度整備だけでなく、現場の課題整理とセットで進めることが重要です。「改革が進まない原因」や「取り組み事例」も知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
   ▶ 働き方改革はどう進めるべき?企業の取り組み事例から見出す解決策

なぜ働き方改革にオフィス空間が重要なのか

働き方改革というと残業削減やテレワーク導入など制度面の整備が注目されがちですが、それだけでは職場の課題を根本から解決することは難しいとされています。

従業員が日々過ごすオフィス環境を見直すことで、制度改革との相乗効果が生まれ、働き方改革の目的である生産性向上や多様な人材の活用につながります。

制度改革だけでは解決できない職場の課題


働き方改革の効果を高めるには、制度の整備と並行してオフィス環境の改善に取り組む必要があります。制度だけを整えても、従業員が働く物理的な環境が変わらなければ、改革が形骸化してしまうケースは少なくありません。

たとえば有給取得の推進やノー残業デーを設けても、業務量や生産性が変わらなければ「制度はあるが忙しくて使えない」という不満が残ります。このように、新しい働き方を実現するためには制度と環境の両面からアプローチすることが必要です。

オフィス環境が従業員のQOLと生産性に与える影響

快適なオフィス環境は、従業員のQOL(クオリティ・オブ・ライフ/生活の質)と仕事のパフォーマンスに直結します。あるオフィス什器メーカーが2024年に実施した調査では、「オフィス環境が仕事の生産性に影響を与える」と回答した従業員は63.5%、「モチベーションに影響を与える」と回答した従業員は67.0%となっています。

デスク周りが雑然としていたり、椅子の座り心地が悪かったりすると集中力が乱れ、業務効率の低下を招きます。一方で職場環境が改善されると、従業員の意欲や集中力が高まり、生産性の向上が期待できます。

さらに近年は従業員の心身の健康やウェルビーイング(心身ともに満たされ、よい状態で生きていること)に配慮した職場づくりが経営課題として重視されています。SDGsの目標8「働きがい経済成長も」の実現に向けても、オフィス環境への投資は企業の持続的な成長を支える取り組みといえるでしょう。

職場活性化につながるオフィス空間づくりのポイント

オフィス空間を見直す際には、単に見た目を整えるだけでなく、業務の効率化やコミュニケーションの活性化といった目的を明確にしておく必要があります。

ここでは、職場を活性化させるために押さえておきたい空間づくりの具体的なポイントを紹介します。

コミュニケーションを促進するレイアウト


社員同士の円滑なコミュニケーションは、組織の活性化や新しいアイデアの創出に不可欠です。従来の固定席や部署ごとに区切られたレイアウトでは、部署間の交流が生まれにくく情報共有が停滞しがちです。

そこで注目されているのが、フリーアドレス制の導入です。固定席をなくして社員が自由に席を選べるようにすることで、部署やチームの垣根を越えた対話が生まれやすい環境を整備できます。

また、コピー機や給湯室などを集約した「マグネットスペース」を設けると、異なる部署の社員同士が自然と顔を合わせる機会が増え、情報交換が活発になります。さらにオフィス全体を見通しの良いオープンな空間にすることで、誰がどこで何をしているかが把握しやすくなり、部署を超えた連携が生まれやすくなるでしょう。これらのレイアウトの工夫が、コミュニケーションの促進につながります。

フリーアドレスは導入するだけで効果が出るものではなく、ゾーニングや席配置、動線設計が成果を左右します。検討時のチェックポイントを詳しく知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。
   ▶ フリーアドレス レイアウト設計の考え方と基本ポイント

業務に集中できるスペースや空間の設計


コミュニケーションを促す開放的な空間と同時に、一人で集中して業務に取り組める静かなスペースの確保もポイントです。常に周囲が騒がしい環境では生産性を維持することが難しく、かといって静かすぎてコミュニケーションがなければ組織の活力は損なわれます。

そのためオフィス内に「メリハリ」をつけたゾーニングを行い、集中作業用のエリアとチームで意見交換できるエリアをバランスよく配置することが理想的です。

たとえば執務室の一角にパーティションで区切った個人用ブースや、防音性を高めた静音ルームを設置すれば、周囲を気にせず深い集中が必要な業務に取り組めます。社員が業務内容に応じて最適な場所を選べる柔軟な空間設計は、心理的安全性を高め、仕事への集中度や職場に対する信頼感の向上にもつながります。

「集中できる場所」と「会話が生まれる場所」を両立させるには、業務内容に合ったレイアウト選びが欠かせません。小規模オフィスでも取り入れやすいパターンを知りたい方は、こちらで具体例を紹介しています。
  ▶ 小規模オフィスにも適応!オフィスレイアウトパターンについて

生産性を高めるリフレッシュスペースの工夫

生産性の高いオフィスには「オン」と「オフ」のメリハリがあり、適度にリフレッシュできる環境も求められます。長時間集中し続けることは難しく、適切に休憩を挟むことでかえって効率が上がることが知られています。

執務エリアから少し離れた場所に休憩スペースやカフェテリア風のコーナーを設けると、社員はリラックスしたり軽い打ち合わせをしたりできます。この空間は気分転換を促すだけでなく、部署を超えたコミュニケーションの場としても機能します。

また、オフィスに観葉植物などのグリーンを取り入れることで、リラックス効果も得られます。開放的で居心地の良い休憩空間があるオフィスは、社員に「また出社して働きたい」と思わせる魅力となり、結果的に生産性の向上にもつながるでしょう。

中小企業のオフィス空間づくりを成功させるために

オフィス空間の改善は大企業だけの取り組みではありません。むしろ社員一人ひとりの貢献が会社の成長を左右する中小企業こそ、働く環境への投資が大きな意味を持ちます。

ここでは、限られた経営資源の中でオフィス空間づくりを成功させるためのポイントを紹介します。

目的を明確に共有して従業員の声を反映する

オフィス環境の改善を進める際には、まず「なぜそれを行うのか」という目的を明確に定め、社内で共有しておきましょう。
目的があいまいなままデザインやツールの導入を進めても、現場に浸透せず期待した効果が得られない可能性があります。

加えて、計画段階から従業員の意見やニーズを積極的に吸い上げることも成功のポイントです。アンケート調査やヒアリングを通じて現在の業務実態や職場の不満点を洗い出し、その声を設計コンセプトに反映させることで、社員が使いやすく愛着の持てるオフィスをつくることができます。

現場の声を反映した職場づくりは従業員の納得感と愛着心を高め、改革の定着を後押しします。

空間設計とICT整備を一体で進める


働き方改革を支えるのはオフィスのレイアウトやインテリアだけではありません。デジタル技術の活用と空間デザインを一体的に進めることが、これからの働き方を実現するうえで重要なポイントです。

たとえばオープンでフレキシブルなオフィスにしても、社内ネットワークやデバイス環境が旧態依然のままではテレワークやモバイルワークを円滑に行えません。

ペーパーレス化やクラウド共有フォルダの導入によってどこからでも資料にアクセスできるようにしたり、オンライン会議用の設備を整えたりすることで、空間の改善効果を最大限に引き出せます。空間設計とICT整備はどちらも欠かせない要素であり、双方をバランスよく整備することが生産性向上への近道です。

空間デザインとICTは別々に進めると、効果が分断されがちです。「ネットワーク/会議設備/セキュリティ/クラウド活用」まで含めて検討したい方は、ICT整備の支援内容も参考になります。
  ▶ ICTインフラ構築サービス(L&Cオフィスソリューション)

オフィス設計の専門パートナーによる支援を検討する

限られた経営資源でオフィス空間づくりに取り組む中小企業にとって、信頼できる専門パートナーの支援を受けることも一つの方法です。オフィスのレイアウト変更にはデザインや建築の知見に加え、ICT整備や働き方の変革マネジメントまで幅広い専門性が求められます。

自社だけで試行錯誤するよりも、実績豊富なプロの手を借りることで理想的なオフィス空間により近づくことができるでしょう。

弊社のL&Cオフィスソリューションでは、空間設計からICT活用支援までワンストップで対応しており、自社オフィスでの実践ノウハウに基づいた提案が可能です。オフィス空間づくりに課題を感じている企業は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ|オフィス空間づくりは働き方改革の第一歩

働き方改革を成功させるには、制度面の整備とオフィス空間の改善を両輪で進めることがポイントです。物理的な環境が変われば社員のマインドも切り替わり、新しい働き方への前向きな意識変革が期待できます。

本記事で紹介したレイアウトの工夫や集中スペースの確保、ICT整備との連携といったポイントを参考に、自社の目的に合ったオフィス空間づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。

従業員のQOLと生産性を高めるオフィス環境への投資は、企業の持続的な成長につながる重要な経営施策となるはずです。


オフィス移転やリニューアル、改装ならTTK東洋通信工業株式会社